2021年6月7日(月)に放送されたあさイチ「大注目!”発酵性食物繊維”で持続可能な腸活を!」の番組内容の詳細とレシピについてお伝えしています。
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腸活の新常識【発酵性食物繊維】
発酵食品は外からとるだけで満足?
ヨーグルトや甘酒、塩こうじ発酵食品はしっかり食べているはというあなた。
外から取り入れるだけで満足していませんか?大腸での発酵が勝負なのです。
大腸には40兆個もの腸内細菌がくらしています。
大切なのは、大腸の中で発酵。腸内細菌は、私たちが食べた食物繊維を餌として分解する際に白く示したようなものを出します。
この過程を「発酵」といいます。
短鎖脂肪酸は凄いパワーを秘めているんです。
血管を通して体の隅々まで行き渡ることで体にいい効果をもたらすことが分かってきました。
そんな短鎖脂肪酸を生み出す善玉菌の大好物が発酵性食物繊維。
ごぼう、玉ねぎといった根菜類はもちろん、果物のキウイや大豆、玄米や大麦などの穀物が腸の中で発酵を促す食物繊維として見直されているんです。
腸の中には善玉菌がいる。ふだんは働いていないが腸に発酵性食物繊維が入ってくると善玉菌が食べ、短鎖脂肪酸を出す。(短鎖脂肪酸はおなかにいる善玉菌が作る)
短鎖脂肪酸は体にいい効果がいろいろとあるといわれています。
◆短鎖脂肪酸のパワー
- 肥満を防ぐ
- 血糖値を下げる
- 免疫機能の正常化
短鎖脂肪酸を増やす方法
毎朝ヨーグルトを食べているだけでは足りない。ヨーグルトは菌の補充にはなるのですが数日間で通過していきます。
もともと、おなかにいる善玉菌に餌をあげて元気にしてあげる方がよち効果的。意味はあるが持続性というものがない。じゃあ、野菜はどうなのか?というと実は野菜ってそれほど食物繊維が多くない。
野菜からは数グラムしかとれないのです。
発酵性食物繊維がたっぷりとれるオススメの朝食
発酵性食物繊維がたくさん摂れる「スペシャルボウル」のレシピ
・オートミール 15g
・小麦ふすまのシリアル 15g
・キウイ 1/2コ
・ヨーグルト 100g
朝、パンかご飯の代わりに食べると4時間後から発酵し、10時間以上発酵が続く。生活している間に短鎖脂肪酸が出続けるので朝食が一番理想的。
大腸にいる善玉菌は住む場所も違いますし、好みの餌もそれぞれ違うんです。
大腸の入り口にいる善玉菌、真ん中付近にいる善玉菌、出口のいる善玉菌の餌について。
・入口:ごぼう、玉ねぎ、大豆などを食べる
・真ん中付近:キウイ、オートミールなど
・出口:小麦ふすま、全粒穀物
入口から出口まで餌を届けるのが大事。腸全体を活性化する。
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肥満を防ぐ
そもそも肥満とは、脂肪細胞が血管を流れる脂肪などを取り込み続けることで細胞自体が大きくなる現象です。これが繰り返されることで人は太ってしまいます。
しかし、腸から吸収された短鎖脂肪酸が血流によって全身に巡ると、今度は脂肪細胞に働きかけて適正なバランスを取るよう司令を出します。すると、過剰な栄養を取り込むのを抑えるようになるのです。
短鎖脂肪酸は余分な脂肪などの消費を促す働きもします。全身の筋肉細胞などに働きかけ
今度はエネルギー消費を高める司令を出します。
すると、細胞の一つ一つの中で過剰な脂肪などが消費されるのです。
短鎖脂肪酸はいろんな機能があって、脳に働いて満腹感を持続したり、食欲を抑える効果も。
・食欲の抑制
・血糖値を下げる効果
インスリンとホルモンが早く出て、血糖値上昇を抑えられます。
糖尿病の予防、生活習慣病の予防にも繋がっていきます。
免疫機能の正常化
出口付近の菌が生み出す短鎖脂肪酸「酪酸」といいます。
私たちの体の中には外から入ってくるウイルスや寄生虫などの外敵との戦いが常に起きています。戦うのは免疫細胞。
酪酸というのは免疫の暴走を抑える制御性T細胞。免疫力をアップする働きもあります。
病原菌やウイルスを防御してくれるのです。感染の予防にも繋がります。
コロナ禍ですので免疫力、短鎖脂肪酸の特に酪酸の免疫の力というのはとても注目されています。
酪酸は欧米人より日本人の方が持っている人が多い。これは日本人の食生活と繋がっているのです。
酪酸を出す菌が好きな食物繊維にアラビノキシランという成分があります。この成分は小麦の外の皮「小麦ふすま」に多いですし、玄米、大麦にも多いのです。日本人の食生活を考えると麦ごはんや玄米ごはんを食べてきましたので、日本の食文化というのは酪酸を育てるような風土でずっと受け継いできたのではないかと思います。
腸内細菌は出産時に母親から子供へ受け継がれるものなのです。
ですから、母親が酪酸を生み出す菌を持っていますと、子供や孫も多く持って生まれてきます。
心配なのは、最近はダイエットブームで穀物離れが進んでいるんです。
アラビノキシランを含んだ穀物を食べなくなっていますので餌が足りなくなってきていて善玉菌が減ってきているのではないかと心配されています。
アラビノキシランを摂取する習慣がないと酪酸を生み出す菌が減ってしまいます。その状態で出産しますと子供にも受け継がれます。
さらにその子供ももアラビノキシランを摂取せずにいますとさらに減ってほとんど菌がいない状態になります。
そうすると孫もこれを受け継ぎまして、この状態まできますとアラビノキシランを食べても酪酸を生み出す菌は増えないということなのです。
特に若い人は穀物離れが激しいので、だんだんこの菌が減ってしまうと次の世代で酪酸を作る菌がもしかするといなくなってしまう可能性があります。
そこでアラビノキシランが多く含まれる小麦ふすまや玄米などの全粒穀物を使ったレシピをご紹介します。
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全粒穀物のおすすめレシピ
全粒穀物たっぷりのレシピ!
教えてくれるのは発酵性食物繊維のレシピを数多く考案している管理栄養士の岸村康代さん
全粒粉パンの「さば缶サンド」
全粒粉パンとサバ缶のさばのうまみたっぷりのサンドイッチです。
材料1:1人分
・さばの水煮(缶詰)40g
・缶汁 大さじ1
・玄米フレーク 10g
・マヨネーズ 大さじ2
上記の材料をボウルに入れ混ぜ合わせる。
材料2:1人分
・全粒粉の食パン 1枚(6枚切)焦げ目がつく程度に焼く
・練りがらし 少々(パンに塗る)
・水菜 適量(パンにはさむ)
玄米フレークを入れる理由は缶汁の水分を吸い取る役目もあります。
さば缶には栄養とうまみがたっぷりで、全粒粉の食パンからも玄米フレークからも食物繊維がとれるんですね。
ココがおすすめ
玄米フレークのおかげで時間が経ってもパンがベシャベシャとしないのでお弁当にも!
「小麦ふすま」のおやつ
アラビノキシラン含有量が多い「小麦ふすま」を使ったおやつのレシピです。
材料1人分
・小麦ふすまのシリアル 20g
・カレー粉 小さじ½
・ごま油 小さじ1と½
・粉チーズ 小さじ1
・塩 ひとつまみ
全部混ぜ合わせて完成!
ココがポイント
1日置くと旨味アップ
全粒穀物摂取の1日の目安
1日の食事だと
・白米ごはん:1杯
・玄米ごはん:1杯
・小麦ふすま:25g
酪酸を生み出す効果が期待できる。
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